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心霊体験談「霊感の泉」

首つりの木

首つりの木

実家の周辺で有名な怪談があります。その街のあるところに大きな木があって、その木が呪われているという話です。樹齢数百年はあるという立派な木なのですが「首つりの木」と呼ばれていました。昭和の高度経済成長期に何度か切ろうとしたそうですが、そのたびに従業員が怪我をする不気味な事故が相次ぎ、そのまま放置されて現在に至るそうです。私はあまり怪談の類を信じないタイプでしたが、実際にその木の周辺を道が避けるようになっており、噂は本当なのかもしれないと思わせる雰囲気がありました。

ある夜、その木の近くの道路を通りかかった時のことです。怖いなと思いながらその木を見ないように通り過ぎようとしたのですが、ふと、木の上の方で何かが揺れていることに気づきました。その木は落葉樹で、冬には葉が全て落ち枝だけになるはずなのですが、枝の一部だけ、葉っぱが生い茂っているかのように影ができているのです。暗くてよくわかりませんでしたが、見てはいけないものだと瞬時に察し、駆け足でその木から離れました。

家に着いて、半泣きで母親に見たものを報告すると、母親は「鳥か何かの見間違いじゃないの」と笑っていましたが、祖母が横から血相を変えて「次から夜は違う道を通りなさい」と言いだしました。母は実家に嫁いできた人で、祖母はずっと前から地元に住んでいます。「あの木には妖怪が住んでいる。その妖怪の姿を見た人が、首つりと見間違えて『首つりの木』と言われるようになった」と教えてくれました。

しばらくして、昼間なら大丈夫かと思い、その木の前を通りかかると、枝は丸裸で木の葉一枚もついていませんでした…。今では地元を離れ、別の土地で暮らしていますが、首つりの木はまだ地元にあります。あの夜に見た正体不明の影は今でも忘れられません。

(東京都江東区 三井麻友さん 26歳)