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心霊体験談「霊感の泉」

廃屋の奥にあった真っ赤な仏壇

廃屋の奥にあった真っ赤な仏壇

大学生の頃、同級生の悪友たちと一緒に心霊スポット巡りをしていたことがあります。その時は完全に面白半分のノリで、今思えば馬鹿なことをしていたと反省していますが、退屈で刺激に飢えていた僕達にとって、心霊スポット巡りはドキドキする探検のような感覚でした。でも、ある廃屋に突入した後、とても恐ろしい目に遭い、「もうこういうことはやめよう」と皆で同じ意見になって、それ以降、心霊スポット巡りは一切行っていません。

その廃屋は、某県の山の中にある一軒家でした。友人が車を運転していて偶然見つけたそうで、廃墟マニアのサイトにも乗っていません。「俺達が一番乗りだ!」と息巻いて、友人4人ですぐに突入することにしました。外観は荒れ放題で、庭には雑草が茂っており、草をかき分けた先に、今にも崩れそうな木造の古めかしい日本家屋がありました。有名な廃墟は大体肝試しをする若者に荒らされており、ガラスが割られていたり、落書きがあったりするのですが、その廃墟には荒らされた跡が一切なく、それまで誰も侵入していないことがわかりました。

裏口の扉に鍵が掛かっていなかったのでそこから入ると、中はもう何十年も人が入っていない雰囲気で、饐えた空気が充満しており、天井や床もところどころ腐り落ちていました。奇妙だったのは、家財道具や洋服などが全部そのままになっていたことです。まるで一瞬のうちに家主が姿を消してそのまま数十年放置されたかのような様子でした。

部屋を隅々まで探索していたところ、仲間のひとりが「うわっ!!」と声を上げたのが聞こえました。すぐに駆け付けてみると、腰を抜かしてしゃがみこんだ友人の前に真っ赤な仏壇があったのです。仏間ではなく、特になんでもない和室のど真ん中にです。異様な光景でした。しかも、その仏壇には仏様ではなく、何か魔物のような不気味な像が飾られていたのです。

全員が息を飲み、「この家はヤバい」「出よう」と言い出しました。僕達はすぐにその廃屋を出、一目散に車に乗り込み、逃げ出しました。車の中で「あの仏壇はなんだったのか」「よくわからない神様だった」「新興宗教?」などと、皆で話し合いましたが、何もわかりませんでした。

翌日、その廃屋に行ったメンバー全員が高熱を出して寝込んだのです。4人中ふたりは入院する羽目になりました。僕は当時の彼女が看病してくれたおかげでなんとか入院せずに済みましたが、昏睡しながら「許して下さい、許して下さい」と口走っていたそうです。

体調が回復して、皆でお祓いを受けに行くことにしたのですが、神社の神主さんは僕達を一目見るなり顔をしかめ、「とても良くないところに行きましたね」と言われました。魔物に目を付けられてしまっているそうです。お祓いの後、「もう二度とそこに行くのをやめなさい。近づいても駄目です。次はないですよ」と叱られました。みんな馬鹿な大学生でしたが、神主さんの真剣な表情がウソを言っていないことはわかりました。それ以来、心霊スポットには一切行っていません。

その後、自分は大学を卒業し、東京の会社に就職。今では結婚して家庭を持っています。当時の仲間たちとは今でも連絡を取っており、たまに飲み会も開いています。だけど、あの真っ赤な仏壇の廃屋のことになると「あれは怖かった」「もう二度と見たくない」と皆口を揃えて言います。

(東京都足立区 板敷明信さん 31歳)