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物霊を知る「物に宿る」

第三十七回

アンティーク家具

今回は関東に住む主婦の方からの相談です。貿易関係の仕事を持つご主人がおられ、その仕事の関係もあり、アンティーク家具の収集を趣味にされています。ご相談者さまからは許可をいただいているので、何が起きたのかを仮名にてご紹介させていただきましょう。

ご相談背景の要約

アンティーク家具

お電話をくださったのは聡子さんという、40代の主婦の方でした。おっとりとした話し方の女性で、最初はおそるおそると言ったように「家の中で不思議なことが起きるようになりまして…」と話し始められました。

しばらく前から、誰もいない家の中で何かの気配を感じるようになった聡子さん。聡子さんのご家庭は貿易商の御主人との2人暮らしで、お子様はいらっしゃいません。ペットも飼っていないのに、1人で家にいると何かの気配がする。少しするとそれだけではなく、何か物が落ちるような音や、誰かが歩いているような音が聞こえてくるようにもなりました。最初はネズミの仕業かな?と思われたそうですが、テレビや電子レンジなどの家電製品のスイッチが勝手に入るようになり、さすがにこれはおかしいと心配になり、ホームページを見て当方に電話をされたそうです。

お電話で話を聞いているだけでも、聡子さんの背後に何かがいるのを感じました。それは、とても重苦しい存在感があるものです。聡子さんにまず、「異変が起きる前に、何か特別なことがありませんでしたか?」とお尋ねしました。すると聡子さんはしばらく考えられてから、「どうしてなのかはわかりませんが…」と話し出されました。

聡子さんの趣味である、アンティーク家具の収集。実は10代のころからの趣味で、ご主人と結婚されてからは、大型の家具も集められています。聡子さんの頭に、異変が起きる前にフランスで買い付けた可愛らしいドレッサーの姿が浮かんできたそうです。そのドレッサーは小ぶりなもので、女性と言うよりは少女が使った方が似合うくらい可愛いものだということ。

買い付けの時に、お店の人が少し売り渋っていたのを、聡子さんが説得して買ったものでした。そしてその可愛らしさから、いつか姪っ子にプレゼントしようと思って家に飾っておいたそうです。「なぜかそのドレッサーが浮かんで、頭から離れません」とおっしゃられる聡子さん。その話にピンとくるものがあり、そこから詳しい霊視を行いました。

鑑定所見より

霊視の結果、聡子さんの身の回りで起きている異変の原因は、やはりそのドレッサーにありました。ドレッサーにはフランス人の少女の霊が宿っていました。フランスでは18世紀後半に革命が起き、その時代に多くの貴族が殺されています。少女はある貴族の娘だったようで、幼いころに母親から贈られたこのドレッサーは、少女のお気に入りでした。早く母親のように着飾って社交界にデビューしたいという、女の子らしい夢を持っていましたが、残念ながらそれが叶うことはなく、両親ともども惨殺されてこの世を去ってしまいます。

少女はその後、両親と自分が殺された強い悲しみと恨みから成仏できず、このドレッサーに取り憑き、長い時を過ごしてきました。家具としては素晴らしい出来なので、誰か新しい持ち主ができると、その人に“悪戯”をしてきたようです。私が少女の意思の深いところまで探りを入れると、どうやら少女は誰かを傷つけたり、呪い殺したいと思っているわけではないのがわかりました。あくまで少女は“悪戯”をしているだけなのです。その心の奥には、“もっと遊びたい”、“わたしに気づいて”、という子供らしい願いがありました。少女のその想いが、聡子さんの御自宅にある他のアンティーク家具に憑いた無害な霊をもざわめかせ、色々なことを起こしたようです。

鑑定結果を聡子さんにお電話でお伝えし、その際に少女の霊を鎮めるためにどうすればいいかもお話させていただきました。少女が成仏するには、そのドレッサーにしっかり対峙し、除霊の儀を行わなければなりません。しかし、そこまでしなくても少女の霊に静かにしてもらうことはできます。そもそもアンティーク家具などには霊が憑いていることがほとんどですが、その霊がみんな悪霊のわけではありません。静かに眠っている霊が多いのです。聡子さんには、ドレッサーにお花やお菓子、ぬいぐるみなど、少女が喜びそうなものをお供えするようにお伝えしました。

しばらくして、聡子さんから再びお電話をいただきました。私が言う通りにお供え物をすると、家の中で起きていた怪奇現象がおさまったこと。そして、夢の中に可愛らしい金髪の女の子が出てきて、聡子さんにお礼を言ったことを教えてくださりました。最初は姪っ子にあげようと思っていたドレッサーですが、お供え物をしているうちに愛着がわき、このまま家に置いておかれることにしたそうです。私には、少女の霊が喜んでいるのが、電話越しに伝わってきました。