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心霊体験談「霊感の泉」

丑の刻参り

丑の刻参り

私自身がなにかに憑かれたとか、恐怖の心霊体験をしたとかではないのですが、見てはいけないものを見てしまった…と言えるでしょうから投稿を決めました。

あれは、仲の良かった職場の同僚U子が地元で結婚するとかで、是非来て欲しいと便りを受けて式に参列したときのこと。そのU子はすでに会社を辞めており、かなりの田舎である実家に帰って、幼馴染と結婚をすることになったのです。日帰りは無理な田舎なので、会社から複数のスタッフが抜けることも出来ず、参加したのは最も親しかった私一人となりました。式というよりは『祝言を上げる』みたいな古い感じで、参加したのも身内と地元の友人、そして私のような都会に出たときに親しくしていた3人だけの、ちょっとした集まりみたいなものでした。

その集まりの中に、一人だけ物凄い負のオーラと言うか、あきらかに祝福ではなく憎悪に近い視線を新婦であるU子に向ける女性がいることに気付きました。それとなく近くの人に聞くと、こちらもU子や新婦と幼馴染みの女性Sさんとのこと。それを聞いて、ピンときましたよ。「あ、これはごちゃごちゃした三角関係だったんだな(笑)」って。大人しそうに見えたU子も、恋愛じゃあ結構やることやってんじゃん、って。とは言え、Sさんが暴れるといったようなトラブルもなく式は進み、私はそのまま泊めてもらうことになっていたので夜は部屋でノンビリしていました。

日頃の仕事疲れか、いつの間にか眠っていたようで、ふと目を覚ましたのは夜の2時過ぎ。なんとも中途半端な時間だし、すぐに二度寝を…とその前に、ちょっと喉が渇いたからお水でも、と手を伸ばしたテーブルの先の窓を、誰かが横切る姿が見えたのです。こんな時間に?と思い、窓に寄って外を見ると、あのSさんが白装束を着て歩いていたのです。それがSさんであることは、この時点では気付きませんでした。なにしろ昼間とは打って変わって髪はボサボサで顔半分が隠れているほどで、しかもなんだか変にニヤニヤした笑顔を浮かべていたのですから。ゾクッとしましたが、怖いというよりなにをしているのか、どこへ行くのかという疑問の方が大きくなり、眠気が覚めたということもあって後を付けてみることに。

土地勘は無いですが幸いにも、ものの3分程度歩いただけで、Sさんは古びた神社の境内の大きな木の前で立ち止まったのです。キョロキョロと周囲を見た後、Sさんは左手に持っていたなにかを木にあてがって、右手に持っていたなにかでたたき始めました。最初は、コツコツといった小さな音だけが聞こえてきたのですが、やがてSさんの「この野郎」とか「盗っ人女め」「呪ってやる」「死んでしまえ」とか低く叫ぶ声を聞いて、もうこれ完全に呪いの藁人形を打ちつけてるじゃんって怖くなって。しかもときおりケケケッって感じの笑い声まで上げながら金槌を打つ光景は、本当に恐怖で思わず声を出しそうでした。

見付かったらやばいとかよりも、最後まで見ていたくない気持ちが大きくて、すぐにその場は離れました。U子に言うべきかどうか迷ったのですが、ついにそのことは自分の中にしまっておくことに。その後はU子の田舎に行ってもおらず、私もどうなったかまったくわかりません。ただ、U子に送った「また遊びに行っても良い?」メールにも、逆に「上京するときは連絡頂戴ね」と送ったメールにも返信がなく、年賀状が住所不定で戻ってきたことが気になってはいます。

(神奈川県平塚市 宮本万理さん 28歳)